小説引用文 名言 名台詞 (グレッグ・イーガン)
歩き去っていく男に、ぼくは呼びかけた。
「あなたは神を信じていますか?」
男は立ち止まって、しばらくじっとぼくを見つめた。その質問になにか裏がないか、疑っているかのように--ぼくがこの教区民に雇われて、男の信仰の深さを調べてでもいるかのように。もしかすると男はただ、深夜に町の広場にすわって、赤の他人に信仰の確証を乞うほど絶望的になっている人間を、如才なくあしらおうとしていただけかもしれない。
男はかぶりをふった。
「子どものころは信じてた。だが、いまは違う。神ってのは、なかなかいい思いつきだが……まるで意味をなさん」
男はまだぼくの動機をはかりかねるように、疑い深げな目でこちらを見ていた。ぼくはきいた。
「では、生きることがつらすぎはしませんか?」
男は笑って、「四六時中ってわけじゃないさ」
「あなたは神を信じていますか?」
男は立ち止まって、しばらくじっとぼくを見つめた。その質問になにか裏がないか、疑っているかのように--ぼくがこの教区民に雇われて、男の信仰の深さを調べてでもいるかのように。もしかすると男はただ、深夜に町の広場にすわって、赤の他人に信仰の確証を乞うほど絶望的になっている人間を、如才なくあしらおうとしていただけかもしれない。
男はかぶりをふった。
「子どものころは信じてた。だが、いまは違う。神ってのは、なかなかいい思いつきだが……まるで意味をなさん」
男はまだぼくの動機をはかりかねるように、疑い深げな目でこちらを見ていた。ぼくはきいた。
「では、生きることがつらすぎはしませんか?」
男は笑って、「四六時中ってわけじゃないさ」
- 祈りの海
- 4150113378
「グレッグ・イーガン
」 by Amazon
読書SNS 「趣味は読書。」
本を読むのが好き、というひとのためのSNSです。未読既読の簡単な記録やメモ、本棚がわりに。
